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●セミナー 〜新歌舞伎座の絨毯制作〜

絨毯について

工業デザイナー奥山清行氏とのコラボレーション

セミナー感想  〜新歌舞伎座ロビーの絨毯制作について〜
「事業の成功は物にあらず人にある」を根底にした渡辺博明社長のセミナーは映像では知りえなかったことを聞くことができ興味深いものだった。
 先日テレビ放送された山辺の絨毯は、ひとつの会社の技術と努力に、違った個性と感性がプラスされ、そこで生まれた力が多様な業種とつながり、さらに大きな渦となって世界へ向かって行った経緯が、山形の物作りの原点とスケールの大きな未来を感じさせた。
 

メインロビー「大間」の絨毯

制作過程

セミナー会場で見せていただいたジュータンはまず色の美しさに引き込まれた。羊毛の柔らかさとしっかりとした編みの硬さ、足から伝わる感覚を踏み込んで確かめてみたいと思わせた。日本で唯一の技術を持って何年も足元を支えてきた歴史が、ブランドを作り、世界でそして日本で確立し、さらに成長し続ける力強さを感じた。
 私は職人の父と商売を家業とする家に生まれた。価格競争、物あまり、今では捨てることが美学のように取りざたされ、激しく移り変わる時代の流れの中で、持ちたいと思わせる物を作り出す職人と、持ちたいと恋こがれるモノとの出会いを願う人と、人と人、物と人をつなぐことが私の仕事だと思っている。
 シャッター通りに歯止めをかけるべく送りこまれた大学教授との雑談の中で、身の丈に合った商売をすればいいのよという言葉があった。今日のセミナーを受けて、グローバルな世界にときめきながら身の丈を少しづつ伸ばしながら、前を向きたいと思った。