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●ものづくりのまちinかみのやまワークショップ

平成24年7月17日と31日の2回に分けて、上山市でものづくりをしている工房にお伺いして、お話を聞かせていただいたり、作品作りの体験をさせていただきました。

あらい工房

鋳物展示品

上山市金谷のあらい工房さん(鋳型工房)。おすすめの暮らしの雑貨を扱う店とカフェもあります。国道13号線、リナワールドを抜けた所の静かな環境に素敵な工房があります。店内では野菜中心のランチ等も食べられるカフェも併設してあり、玄関前には、ハーブなども植えてあったりしておしゃれな雰囲気に包まれています。(ランチいただきました。とてもおいしかったです。)
お店の奥には鋳物の作品が並び、建物の2階にはご主人の厳選された織物や焼き物、北欧の小物など、あまり他のお店では買うことのできないものがあり、一見の価値があります。お店に来店するお客様もこだわりがある方が多いのだろうなと思います。
 今回は特別に私達のために、ご主人から鋳物についてのお話もしていただきました。鋳物を作るときの型というのは、1回ずつ壊す、砂と粘土で作ったものと、ダイキャスト(鉄の型)を使用した何回も作れるものがあるのだそうですが、あらい工房さんでは型は1回きりしか使わないの手作りの一品物を扱い、しかも蜜蜂の蝋から作る型を使用した青銅蝋型鋳金等の工芸作品等も作成するとのこと。ワークショップに予約すれば鋳物作りの体験もできます。

くだものうつわ

完成作品

上山市金瓶の木工デザインくだものうつわさんでは、今回のメインの体験学習の「木のスプーン作り」を教えていただきました。山形ではたくさんの果樹がありますが、その果樹の木から生まれ変わる、さまざまな器。工房にはショップもあり、作品を購入できるのですが、木によって、色や質感もさまざまであり、なによりも素朴で温かい姿にたちまち魅了されてしまいました。
工房で作業をするにあたり、上山特産のさくらんぼ、なし、リンゴ等の果樹から器を作ることを考案したお話等、興味深いお話も伺うことができました。
いよいよ作品作りの体験ですが、ある程度の大きさと曲がり具合に切っていただいた木を根気良く、研磨機で削っていく作業です。お店で見たスプーンを目指して削るのですが、なかなか思うようにはいかず、工房の方に教えていただきながら、だんだん形が出来ていきます。2回通って全員完成できましたが、それぞれ大満足の仕上がりになりました!!(工房の方にだいぶお世話になって完成できたことを付け加えます・・・。)
小さなスプーンでも完成させるには大変な作業で、くだものうつわさんの作品群の技術の高さを実感しました。ありがとうございました。

アトリエSOU

金属の小物

上山城からほど近い十日町商店街にショップのあるアトリエSOUさんは、金属素材の作品作りをしています。若い熱意のある作家さんで、お話を伺うと、小さいときから、金属製のものや、工作がお好きで、おじいちゃん宅からもらった扇風機等を直してレトロでおしゃれに変身させて使う等、さすがと思わせるエピソード等も聞かせていただきました。店内にはセンスのいいフォークやスプーン、小皿等が陳列してあり、またレトロな雑貨が並び、ほっとした空間になっています。隣には併設して、展示室「長屋門ギャラリー」もあり、いろいろなイベントに活用されているそうです。シルバー作り等の体験もできるとのことでした。

秋乃野窯

上山市金生、市の東部自然に恵まれた三吉山の麓の秋乃野窯さんに伺いました。現在、ご主人と奥様、他に若い作家さん二人と作品制作をしているとのこと。気さくなご主人と奥様とお話しながら、作品を見せていただき、工房の中を拝見し、窯についての説明等もしていただきました。楽しく作品作りをしていらっしゃる姿と、ご自身の作品に自信を持っている姿がたいへん印象に残りました。優しい絵付けのご主人の作品や幾何学模様が素敵な奥様の作品に心惹かれつつ、2階ギャラリーに飾られていた、かわいらしい陶器の街に思わず歓声を上げてしまいました。聞けば、お土産などに人気の作品なのだそう。お値段的にも1個2個・・・と揃えて、かわいい街を創りたくなるものでした。
上山市は、工房が多く、すばらしい作品を作る作家さんが多い町です。私も今回、研修に参加することによって、上山市の良さを再確認しました。ものづくりをする皆さんの心にふれることの出来た貴重な体験でした。